ベトナムの最低賃金2020年版 〜ワーカー給与はどれくらい?〜

 

ベトナムのワーカー賃金、賃金上昇率、最低賃金と

その推移に関して簡単にまとめてみました。

 

ベトナムの最低賃金2020年版 〜ワーカー給与はどれくらい?〜

皆さんは日本の最低賃金をご存知だろうか?

現在日本では都道府県によって賃金が別れており、

東京では2019年10月1日付けで最低賃金が時間額1,013円

となった。

 

もう15年以上前の話だが、私が学生の頃、免許の合宿で新潟に行った際、時給680円でコンビニのバイトを募集していた張り紙を見て驚いた記憶があるが、遂に時給1000円を突破したかという感じである。

 

ベトナムではホーチミン近郊、ハノイ近郊などの一般の工場で働いているワーカーの基本給は450〜500万VNDといったところだ。

もちろん地方、業種によって若干異なるが、大抵はこの賃金水準に当てはまる。

この基本給与水準は日本の工場の工員さんの給与の1/8〜1/10ほどだ。

特に給与に関していえば、ハノイ近郊の工業団地より
ホーチミン近郊の工業団地のほうが20〜40万VND程高いのが現状だ。

またワーカーの集まりづらい地域、工場などは賃金を周りの工場より少し高めにしている。

ホーチミンのラーメン屋 まとめ 〜2020年最新版〜

 

2019年度ベトナム最低賃金

それでは先程ベトナムの都市部の工員の基本給は約450〜500万VNDというお話を差し上げたが、最低賃金に関してはどのようになっているのであろうか?

毎年政府が最低賃金を4つのエリア別に発表している。

エリアの分類に関しては別途詳しく記載してあるのでそちらを御覧いただきたい。

下記に2019年度最低賃金を掲載するのでご覧頂いてほしい。

 

地域 2019年 ベトナム地域別最低賃金
エリア1  418万VND (約1万9500円)
エリア2  371万VND (約1万7000円)
エリア3  325万VND (約1万5000円)
エリア4  292万VND (約1万3500円)

 

エリア1はホーチミン、ハノイ、ブンタウ、ハイフォンなど都市部近郊までの賃金で、418万VNDとなっている。

メコンデルタの方まで行くとエリア2〜3が多くなってくる。
ダナンやニャチャン、ダラットなどはエリア2に当たる。

また、最近ではメコンデルタの方でも開発が進んで工場が沢山出来始めており、HCM近郊への出稼ぎ労働者の数は減ってきている。

地方に工業団地が出来て、自宅から通勤可能になったので都市部に出稼ぎする必要がなくなってきたからだ。今後この傾向は顕著になってくるだろう。

エリア4に関して言えば、エリア1〜3に当てはまらない田舎の地域であり、人口も少ない山間・農村部である。

 

過去最低賃金推移と各国比較

2019年の最低賃金はお分かりいただけたと思う。

それでは過去数年の最低賃金の推移と2020年最新の最低賃金を見てみようと思う。

 

  2016年
最低賃金
2017年
最低賃金
2018年
最低賃金
2019年
最低賃金
2020年
最低賃金
エリア1 350万VND 375万VND 398万VND 418万VND 442万VND
エリア2 310万VND 332万VND 353万VND 371万VND 392万VND
エリア3 270万VND 290万VND 309万VND 325万VND 325万VND
エリア4 240万VND 258万VND 276万VND 292万VND 292万VND

 

2020年に関してはエリア1で442万VNDとなっており、毎年約20〜30万VNDほどのペースで賃金が上昇しているのが見て取れるのではないのだろうか?(2019年10月1日現在、10000円は約217万VND)

このペースで行けば2021年にはエリア1の最低賃金が500万VND弱になるだろう。

外資系の工場の中には徐々に地方移転や国外移転を検討し始めるところも出てくるだろう。

特に労働集約的な産業はワーカーの賃金上昇に敏感で、日系大手アパレル小売業の生産を請負っている韓国系の大規模工場などはダナンに移転をした。

これからは国内の移転先としては、メコンデルタ周辺(カントー)・ニャチャン・クイニョンといったところが有望だろうか。

 

国外の移転先としては

インド・パキスタン・バングラディッシュ

が今後有望になると思われる。

 

ただいずれも問題が多い進出先で、インドはカースト制度、パキスタンとバングラディッシュはインフラが未整備且つイスラム教で習慣が大きく違うというところが問題である。

バングラディッシュは都市国家(シンガポールやバーレーン)を除き、世界で一番人口密度が高い国としても知られ、現時点での最低賃金は8000タカ(1万500円)に制定されている。

パキスタンは2018年のデータになるが、最低賃金は5000PKR(約10500円)に設定されている。

 

ちなみに世界で一番最低賃金が低い国はマダカスカル

産業によって若干異なりますが月給ベースで110,000〜120,000 ariary(4700〜5500円)ほどになっている。

 

なお、世界で一番製造業の工員の給与が高い国は

オーストラリアとなっております。

驚くなかれその月平均給与は約3,600米㌦です。

 

在越日系企業がワーカー採用する際の基本給は?

それでは最低賃金でワーカーの募集をかけて集まるのであろうか?

答えは否

 

実際、都市近郊で最低賃金の418万VNDで募集をかけてもワーカーは集まらないので、都市部近郊の工場だと

基本給は450〜480万VNDほど

に設定されている。

 

ご存知VSIPやAmataなどでも大体の日系企業がその水準だ。

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ちなみに私が知っている限りで基本給が高いのがDongNai省のLongDuc工業団地に入居しているTERUMO BTC社。

基本給600万VNDほどで募集をかけている。

同じDongNai省にあるLongThanh工業団地のオリンパス社も基本給500万VND後半で募集をかけている。

医療機器製造などの複雑で修練を要する工程が含まれる、または3K的な職場は同じ製造業でも工員の給与水準が比較的高い。

 

最低賃金上昇率と賃金上昇率は?

それでは最低賃金上昇率と賃金上昇率、消費者物価指数(CPI)を比較してみよう。


 
2016 2017 2018 2019
最低賃金上昇率 12.4% 7.3% 6.5% 5.3%
賃金上昇率 12.9% 7.1% 6.1% 7.1%
物価上昇率 2.7% 3.5% 3.5% 3.1%

物価が毎年3〜3.5%ほど上昇してるので賃金がそれ以上に上がってくれないと生活は豊かになりませんね。

 

ワーカー賃金と採用今後の展開

ベトナムの人材は日に日に成長し、優秀になって来ています。

私も人材会社で働いておりますがベトナム人材のレベルの推移が目に見えて取れます。

https://vietnam-fishing-barramundi.com/2019/11/29/2019年ベトナムの人口と各国比較/

一昔前までは日本語がある程度話せればそれだけで就職がなんとかなった場面はありましたが、今は日本語や英語が少し話せるだけでは良い条件の仕事につくのは難しいのが現状です。

 

そんな流れの中、現地法人の運営を駐在員を使わず、ベトナム人に任せて始めている日本企業も増えてきています。

優秀なベトナム人マネージャーが、少人数の現場のオペレーターを管理して生産をコントロールし、日本側から必要に応じて遠隔でマネジメントするという形がこれからの主流になってくるでしょう。

また、5Gのインフラが整い、スマートファクトリー化が進めば、工場で必要とするワーカーの数も減り、現場の労働環境は今とは全く違ったものになるはずです。

ベトナムに大規模・複数工場を有している日系大手製造企業 15選

今後はスカイプなどを通じて日本側の日本人と日本語もしくは英語で会議がこなせて、現場改善の鋭い提案の出来て、現場の管理がそつなく出来るレベルのマネージャークラスのベトナム人数人に高額の給与を払い、IoT化で現場のワーカーの人数も減っていくのがこれからのベトナムの製造業の将来像かなと感じます。

まだ10年以上の先の話ですが、私達日本人も現地のベトナム人に負けないように修練を怠らないようにしておかなければなりません。

それでは今日はこの辺で

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